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「衣はこころ」数々の常識を覆すパンツを生み出した、終わりのないものづくり【有木 株式会社】
2023.03.14
女性なら誰もが求める、楽で動きやすくてはきやすいパンツ。
もちろんシルエットも素敵で、ヒップも足のラインもキレイでなくちゃイヤ。
さらに、年齢を経るごとに崩れていく体型をカバーしてくれるなら最高!
そんな女性たちのわがまま(切実な願いでもある)に応え続けているのが、今回ご紹介する有木株式会社だ。
昔から繊維産業が盛んな、広島県福山市新市町に本社がある。
創業72年。
有名テレビショッピング番組で1時間に25,000点をも売り上げる「ARIKIパンツ」を世に送り出している。
今回募集するのは
福山市内の自社工場でのソーイング(縫製)スタッフ。
どんな会社なのか、どんな人を募集したいのか、有木康彦社長と取締役でもあり奥さまでもある、有木政子さんに話を聞いた。
丸メガネがお似合いな有木社長。
人懐っこい微笑をたたえて、ARIKIパンツが生まれるまでのたくさんの物語を語ってくれた。
「スケジュール帳が埋まらないのが、ツラくてねー」
そんな話から物語ははじまった。
もともと子ども服ブランドを中心に販売していた有木株式会社。
先代から有木社長に代替わりする直前に3期、赤字が続いていた。
アパレル業界にmade in CHINAの風が吹き荒れ、あっと言う間に市場を飲み込んだ時代。
「倒産するかもな。行き詰まったなと思いました」と。
「高い技術力を誇る縫製職人たち、誰もリストラはしない。ジャパンメイドにこだわる」
と信念はあっても、これだという活路が見いだせない。
週の半分は福山本社、残りは東京支店と、行き来する生活を2年近く続ける。
東京で予定が埋まらない時は、表参道や明治通りの交差点に立ち、トレンドに敏感な女性たちをただ、ひたすら見続けた。
「この人たちをどうしたら、もっとキレイに見せられるだろう」
それだけを考え続けた。
そんな時、ある大きな問屋から「何か本気で良い商品がつくれないか?」と共同開発の話がくる。
加齢による女性の体型変化をつぶさに見てきた経験から「楽にはけるけれど、ラインをキレイに見せるパンツ」をと有木社長は提案した。
デザインの原型をつくるまでに半年以上。
モデルは問屋の女性スタッフ。ベテランのパタンナー達だ。
下半身を美しく見せるシルエットづくりには、ヒザからウエストまでのラインが要となる。
試作はmm単位での調整。
東京と広島を行き来しながら、試作を30回以上繰り返す。
そうしてやっと生まれた、ARIKIパンツ。
「でも、残念ながら他の問屋での評判は良くなかったんだよね」
M・L・LLを各10本ずつ買ってくれれば、問屋の中でもいいお客さん。
それでは売上の柱にはならない。
そんななか訪れた、新たな出会い。
ARIKIパンツの名前を世に知らしめた、テレビショッピングの番組担当者との衝撃的な商談。
「話をしたのはたったの3分!3品番を各2,000本。合計6,000本の発注が3分で決まった。信じられんかったね。こんな大量の即決注文を受けたことがなかったから」
この話がうれしかった有木社長はすぐに奥さんに電話をしたそう。
昨日のことのように、政子さんも当時の喜びととまどいを語ってくれた。
今から20~21年前。
まだテレビでモノを売るなんて信じられない頃。
「嬉しい反面、心配も当然ありました。テレビショッピングを知らなかった私達にとっては、賭けのような商売でしたね」
はじめてのテレビショッピング番組。
30分で6,000本のARIKIパンツが完売。
ここからARIKIパンツの快進撃がはじまった。
「想像を絶する世界がそこにあったよね。秒殺や分効率なんて言葉を覚えたのもこの頃よ」
1日に50,000点をも時に売り上げるARIKIパンツだけれど、今でもオリジナルから大きくデザインは変わっていない。
「どんどん新しいデザインを生み出すプロはいますよ。でもうちはファンを裏切れんよね。支持されたカタチは守らんと」
ディテールは時代に合わせて少しずつ手を加えるけれど、じっくりとこだわりを守り続けるのが有木イズム。
糸・編み・染め・裁断・縫製・検品、すべて国内でまかなう。
純粋国産ブランドであり続けることで、ファンへ安心を届ける。
「まだうちの商品は100人に1人くらいしか知らない。はじめての出会いはまだまだ、たくさんあるよね」
すべての人に好きになってもらえるとは、思っていない。
好きになってくださいとも言わない。
でももし気に入って、ファンになってもらえたら、あなたをとことんキレイにしてあげたい。
ARIKIパンツしかはかない(はけない)という、多くのファンを獲得した理由がここにある。
最後に有木社長にどんな人に一緒に働いて欲しいか聞いてみた。
「素直がイチバン。やる気と笑顔は欲しいよね。うちはパンツ専門だから、通常のアパレル業者より覚えることも少なく、シンプル。本気で応募してきてもらいたいね」
ちなみにARIKIのモットーは「仕事は楽しくなくてはいけない」だ。
福山本社や縫製工場はどんな雰囲気なのか、取締役でもあり有木社長の奥さまでもある、政子さんに聞いてみた。
「女の人が働きやすい職場じゃないかと思います。申請を出してくれたら、希望どおり休めます。さらに女性が働きやすいように、短時間の正規雇用など環境づくりも取り組みはじめました」
もともとは専業主婦の政子さん。
4人の子どもを育て上げ、代替わりの頃に会社に入った。
家庭を持ちながら働く女性の気持ちが誰よりも分かる人だ。
結婚・出産・育児・介護と多くの女性は、仕事だけを中心にできる人生を送ることはむずかしい。
さまざまな状況の中で折り合いをつけながら、働かなくてはならない。
「女性それぞれに、いろいろな状況を抱えているでしょう?その状況に合わせて対応できる会社でありたいと思っているんです」
小さい子どもがいれば手がかかるのは当然。
一生の中で子育てする時期なんて、ほんの一時のこと。
休んだり、勤務時間を短くしたりして迷惑をかけるのはお互いさま。
「妊娠したら、出産したら、介護しなきゃいけなくなったら、辞めなきゃいけないと思うことのない会社にしたいんです」と。
実際、会社に迷惑をかけるから妊娠や出産を機に辞めたいと相談にくる女性社員はいる。
そんな時、政子さんは産休や育休をしっかり取ってから考えればいいことと、引き止める。
休まなければいけない時は休んでいい。
続けてきた仕事を辞めてブランクをつくる方がリスクだと考えているからだ。
2年に1回行われている慰安旅行も女性の参加率がとても高い。
会社の旅行なら大手を振って外出できると、本社の女性スタッフのほとんどが参加している。
「会社側で調整できることなら、できる限りこたえてあげたい」
と、寄せられるさまざまな相談ごとに対応しながら、毎日スタッフの顔色・表情を見て、細やかなケアを政子さんは続けている。
コールセンターも本社内にあるので、お客様の声もダイレクトに届く。
売上げの1/4は、電話やwebなどで直接購入してくれる個人のお客様達からだ。
「コールセンタースタッフだけでなく、社内のみんなが知っているお客様もかなりの数いらっしゃるんですよ」
テレビショッピングに出演している営業スタッフ4名にもファンがいて「ムコに欲しい」という声まで寄せられる。
「一生けん命、ものづくりに対する熱い想いを語りかける姿が支持されているようで、とてもうれしいです」
ARIKIパンツファンとの交流も深い。
「この仕事をはじめるまで、ほとんど私スカートだったんですけど、今はうちのパンツが楽でこれしかはいてません。ウエストゴムのパンツでも、フォーマルからカジュアルまで対応できるんです」
PRなどではなく、ARIKIパンツ愛用者としての素直な気持ちが伝わってくる。
どんな人と一緒に働きたいか聞いてみた。
「社長も言ってましたけれど、素直で前向きな方に来ていただけたらと思います。どんな仕事もそうですが、自分ができることだけしておけばいいというものではありません。工夫したり、新しいことをやってみようとする気持ちを常に持ち続けて欲しいですね。そして、仕事の達成感・充実感を是非味わってもらいたいと思っています」
社員を大切に、ファンの信頼を裏切らず、堅実なものづくりを貫く有木株式会社。
一緒に働きたい!と熱い気持ちを持って応募していただける方からのご連絡をお待ちしています。
■川口工場募集
〒720-0822 広島県福山市川口町4丁目8-3
【募集職種】ソーイングスタッフ
・業務内容:工業用ミシンでニット生地のファッションパンツの縫製など
・賞与:年2回(3~20ヶ月分・職種により異なる)※2022年実績
・昇給:年1回
・社会保険:健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険
・有給休暇:初年度10日
・休日:日曜・祝日 ※土曜・夏季休暇・年末年始休暇は会社カレンダーによる(年間105日)
・福利厚生:慰安旅行(2年に1回・会社全額負担)・食事会(不定期・会社全額負担)など