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「高年収だと保育園入園に不利」は本当? 保育園の“入園審査”ってどうやって決まるの?
2025.08.06
就労状況によって、子どもを保育園へ入園させたいと考える親御さん、沢山いらっしゃると思います。
その際に懸念点の一つとなるのが、入園審査です。
今回は、認可保育園の入園の審査についてお話していきたいと思います。
認可保育園と無認可保育園の違いって?
保育園は「認可保育園」と「無認可保育園」の2つに大別できます。
認可保育園には自治体運営の公立保育園と、民間運営の私立保育園があります。
一方、無認可保育園はほとんどが私立の運営となっています。
認可保育園と無認可保育園の大きな違いは、国が定めた基準をクリアしているかどうかです。
施設の規模や保育士などのスタッフ数、衛生管理を含む保育環境などの充実度がその基準となります。
また、入園手続きの窓口に関しては、認可保育園の窓口は各自治体となっていますが、無認可保育園の窓口は保育園ごと、となっています。
さらに、保育料の違いも大きな特徴です。
無認可保育園では各保育園が独自に保育料を設定するため、園によって料金に大きな差が生じるケースがあります。
一方、認可保育園の保育料は世帯所得に応じて決まります。
認可保育園の保育料に関しては、国や自治体からの補助金が出ますので、保育料の実費支出が抑えられます。
入園審査における3つの区分
無認可保育園における入園審査の基準は、各保育園による独自のものです。
一方、認可保育園では、自治体のポイント制によって入園の優先順位が決まります。
審査基準は各自治体によって異なり、ポイントが高い家庭から順に希望の保育園を割り当てられます。
子どもを認可保育園に入れたい場合には、より高いポイントを獲得することが必要となっています。
ここからは、認可保育園における入園審査の3つの区分、基準指数、調整指数、優先順位、について紹介します。
基準指数
基準指数とは、保育園への入園に関わる保護者の基本情報を数値化したもので、就労状況、健康状態、介護が必要な人員の有無などが基準となります。フルタイムで共働きの場合はポイントが高くなり、パート勤務であればややポイントが低下します。
調整指数
調整指数とは、各家庭の細かな状況に合わせて基準指数のポイントを加減するものです。
例えば、入園希望の保育園に兄弟姉妹が在園していたり、就労していて無認可保育園などの利用経験があったりすると加点対象になります。一方、祖父母が同居していると減点対象になることが一般的です。
調整指数の加点と減点の状況次第で、ポイントの順位が変動することもあります。
優先順位
優先順位とは、点数が同一の入園希望者がいた場合に、上記の指数以外で順位を決める定義のことです。
該当の自治体への居住歴が長い世帯や、所得が低い世帯が優先されがちです。
認可保育園の保育料っていくらくらい?
認可保育園の保育料は自治体によって異なりますが、基本的には各世帯の住民税額を基に決定されます。
例えば豊島区では、住民税額ごとに階層区分を設定しており、その区分によって保育料が異なります。
保育料がかからない世帯は生活保護世帯と住民税が非課税の世帯です。最も保育料が安いのは住民税の均等割のみを支払っている世帯で、月額3400円(0~2歳児クラス)です。
一方、保育料が最も高くなるのは住民税の所得割額が105万6600円以上の世帯で、月額6万3000円です。
認可保育園への入園審査はポイント制
前述の記事から以下の事がご理解していただけたと思います。
保育園は大別すると認可保育園と無認可保育園の2種類だという事。
認可保育園の場合、各自治体のポイント制によって入園できるかどうかが決まるという事。
そして、入園の決定を左右する三つの評価基準として
保護者の就労状況や健康状態などを数値化した基準指数。
祖父母の同居の有無といった各家庭の細かな状況に合わせてポイントを加減する調整指数。
指数から導いたポイントが同数の場合は世帯所得などの優先順位事項で判断される。
審査基準は自治体によって異なり最終的な基準も様々ですが、ポイントが高いほど希望する保育園に、入園しやすいといえるのは間違いないでしょう。