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確定拠出年金で「月2万円」積立しています。20年で“老後安心できる”くらい増えるのでしょうか?
2026.03.11

多くの企業で導入されている企業型確定拠出年金(以下、企業型DC)は、皆さんの老後の生活資金を支える制度の一つです。
企業が掛け金を拠出し従業員が運用するもので、その掛け金と運用益によって将来の受取額が決まります。
ということは、掛け金が同額であっても、どの運用商品を選ぶかによって資産の増え方が変わってくるという事になります。
では、運用商品ごとの利回りによって、将来の受取額にはどれほどの差が生まれるのでしょうか。
今回は、毎月2万円を20年間積み立てた場合を、3つのパターンでシミュレーションし、老後の備えとしてどの程度増えるのかを解説いたします。
企業型DC、月2万円が生み出す節税のメリットについて
企業型DCを始める際、まず理解しておきたいのが税制上の優遇措置です。
毎月の掛け金は全額が所得控除の対象となるため、所得税や住民税が軽減される仕組みとなっています。
同じ金額を給与として受け取った場合は所得税・住民税が差し引かれますが、企業型DCの掛け金については課税されません。
更に将来、企業型DCで積み立てた資産を受け取る際にも、税制上の優遇措置が適用されます。
一時金として受け取る場合は「退職所得控除」、年金形式で受け取る場合は「公的年金等控除」が適用されるため、老後の資金づくりとして最大限に活用すべき制度と言えます。
運用利回りで差が出る? 20年後のシミュレーション
企業型DCにおいて注視すべきは、積立額ではありません。
将来の受取額を左右するポイントとしては、運用利回りが将来の資産形成に大きく影響します。
ここでは例として、利回り0.01%(元本確保型)、利回り3%(バランス型)、利回り5%(インデックス・パッシブ運用想定)の3パターンを例に、20年後の積立総額を比較してみます。
1. 元本確保型(利回り0.01%)の場合
大きなリスクを避けて、定期預金などの「元本確保型」を選んだ場合のシミュレーションです。
年利0.01%で推移したと仮定すると、元本の合計は月2万円×12ヶ月×20年で480万円で、運用益は約4800円にとどまり、20年後の合計額は約480万4800円です。
元本確保型は資産を守る力はあるものの、今後進行していくであろうインフレを考慮すると、お金の価値が下がり実質的な資産額が減る可能性もあり、大きく増やすという目的を達成するのは難しいと言えます。
2. バランス型(利回り3%)の場合
次に「バランス型」です。
バランス型とは、株式や債券、REIT(不動産投資信託)など、複数の資産に分散投資された投資信託で、分散した事によるリスクの軽減と長期的な資産形成を目指せるタイプの商品です。
この利回り3%を想定したケースだと、20年後の積立総額は元本480万円に加え、運用収益174万円が加わり合計654万円になります。
元本の3割近くが運用収益として上乗せされる計算です。
元本確保型と比べると174万円の差が生まれるため、大きなリスクを取らずに資産を増やしたい人に選ばれやすい商品と言えます。
3. インデックス投資、パッシブ運用(利回り5%)の場合
次に、「インデックス投資」で積極的に運用し、年利5%を達成できた場合をシミュレーションしてみましょう。
インデックス投資(パッシブ運用)とは、日経平均株価やS&P500などの市場指数に連動して運用する手法で、長期投資の場合は年率5%〜9%程度が目安とされることもあります。
例えば、利回り5%で運用した場合、20年後の積立総額は、元本480万円に対して運用収益が332万円加算され合計812万円となります。
元本の約1.7倍となるため、これは非常に魅力的な投資結果と言えます。
月2万円の積立でも、運用の力を活用すれば、老後資金の大きな柱になり得ることが分かります。
月2万円の積立だけで老後は安心と言えるのでしょうか?
月2万円の積立投資で、20年後800万円程度の資産形成が見込めれば、老後への安心感は高まります。
ただし、この金額だけで十分と言い切るには、公的年金との額面的なバランスを考える必要があります。
日本年金機構によると、令和7年度(昭和31年4月2日以後生まれの方の場合)における、厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は月額23万2784円です。
仮に老後の生活費が月27万円必要だとすると、毎月約4万円の不足が生じる計算です。
これを20年間補う場合、必要な資金は約960万円となります。先ほどのシミュレーションで鑑みた場合、月2万円の積立を年利5%以上で運用できれば、不足分を補う柱として十分に機能すると考えられます。
ただ、老後資金がどれだけ必要になるのかはそれぞれ異なる為、まずは老後の生活資金に必要な額を算出し把握しましょう。
そして、運用益を期待できる投資信託による運用を選択肢に入れることが、老後の安心につながります。
もちろん投資には価格変動のリスクがありますが、月2万で20年の積立(税制の優遇もあり)という無理の無い資産形成として考え、老後の安心を確保していきましょう。
20年後の安心を得るために
企業型DCで月2万円を積み立てることは、運用次第で800万円を超える資産形成につながる可能性のある取り組みです。
ただ、元本確保型のみでは必要となる老後資金を確保できない心配があるため、投資信託等を組み合わせた運用も検討すると良いでしょう。
まずはどのくらいの老後資金が必要なのか、受給予定の年金額や生活費から必要資金の目安を把握し、それで老後安心できるのか、それとも資金が足りないのかを把握しましょう。
継続的な節税効果を生かしながら長期的な視点で運用を続け、公的年金を補完する「自分年金」を着実に育てていけると良いですね。















